埼玉県さいたま市の歯医者
さいたま新都心ミタス歯科 歯科医師 院長の大島 正充です。
インプラント治療は、歯を失った場合の選択肢として非常に有効で、審美的にも機能的にも優れた治療法とされます。しかし、高齢化社会において高齢者がインプラント治療を受ける割合がどのようなものか、また年齢とインプラント治療の関係について理解を深めることは重要です。この記事では、高齢者におけるインプラントの実施割合、年齢が治療に与える影響、さらにはそのメリットとデメリットについて詳しく解説します。
目次
- インプラント治療の概要と高齢者の割合
- 年齢がインプラント治療に与える影響
- 高齢者がインプラントを選択するメリットとデメリット
- インプラント治療の流れと費用について
- インプラント治療を受ける前に考慮したい点
インプラント治療の概要と高齢者の割合
- インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を装着することで行われます。これにより、見た目と機能を自然の歯に近い形で取り戻すことができるため、多くの人々に選ばれています。しかし、インプラント治療は誰にでも適しているわけではなく、その中で特に年齢が大きな要因となる場合があります。
高齢者がインプラントを受ける割合は年々増加しており、これは技術の進化や医療の向上によるところが大きいです。特に日本のような高齢化社会では、インプラントを選択する高齢者が増えている傾向にあります。歯科医師の技術向上や材料の進化により、従来は不可能とされていた年齢層での治療が可能になってきているためです。
年齢がインプラント治療に与える影響
- 年齢はインプラント治療において非常に重要な要素の一つです。一般的に、インプラントを支えるために十分な骨の量が必要ですが、年齢とともに骨密度が低下することが多く、それが治療の成功に影響を及ぼすことがあります。それでも、現在では失われた骨の部分を補う骨造成の技術も発達しており、ある程度の骨欠損がある場合でも治療が可能なケースが増えています。
また、高齢者には高血圧や糖尿病などの慢性疾患を抱えている人も多く、それがインプラント治療に影響を及ぼす場合もあります。血行が悪いと治癒が遅れることが考えられるため、事前に内科医との連携が重要となります。
高齢者がインプラントを選択するメリットとデメリット
- 高齢者がインプラント治療を選ぶメリットはいくつかあります。まず、入れ歯に比べて固定されているため、日常生活でのストレスが少なくなります。食事中のガタつきやずれがなく、噛む力が自然の歯に近いため、食べられるものが広がることで毎日のお食事が楽しくなります。そして、見た目が自然に近いので、笑顔や会話にも自信が持てるようになります。
インプラント治療の流れと費用について
- インプラント治療は一般的に数回の通院が必要です。初回の診察では、口腔内の検査やレントゲン撮影などを行い、骨の状態を確認します。そこでインプラントが可能かどうかを判断し、その後の治療計画を立てます。手術は通常、部分的な麻酔のもとで行われます。インプラント体を骨に埋め込み、その上で骨と結合するまでの期間(数ヶ月)が必要です。この間に仮歯を使用することもあります。
その後、上部構造(被せもの)を装着する工程に進みます。これによってインプラント治療は完了しますが、その後も定期的なメンテナンスが推奨されます。費用については、保険外治療であるため、医院や使用する材料により異なりますが、ミタス歯科では1本あたり50万円(税込)で行っています。
インプラント治療を受ける前に考慮したい点
- インプラント治療を選択する前には、いくつか考慮すべき点があります。まず、自身の健康状態や生活スタイルを考えて、手術が可能かどうか、術後のメンテナンスが続けられるかを見極める必要があります。また、費用面でも長期的な視野で見た際のメリットとデメリットをよく検討することが重要です。
さらに、治療を受ける歯科医院の選択も重要です。設備や技術のレベルだけでなく、アフターケアの体制もしっかりしているかどうかを確認しましょう。他の治療法、例えば入れ歯やブリッジなどとの比較も重要です。各治療法の特徴や利点をしっかりと理解し、自分に最も適した選択をすることが求められます。
まとめ
インプラント治療は、高齢者にとっても選択肢として有力ですが、その実施にはいくつかの注意点があります。年齢が進むにつれて、体力的・経済的な負担も考慮する必要があります。一方で、インプラントは見た目と機能面で優れた選択肢であり、QOLを向上させる可能性も高いです。一度、専門の歯科医師に相談し、自分に最も適した治療法を見つけることをお勧めします。