2026.10.08
【糖尿病・骨粗鬆症・高血圧】持病がある方のインプラント治療|大学病院で全身管理を学んだ専門医が解説|さいたま新都心ミタス歯科
執筆・監修:さいたま新都心ミタス歯科 院長 大島 正充
「糖尿病があるけれど、インプラント治療は受けられる?」
「骨粗鬆症の薬を飲んでいるから、他院で断られてしまった」
「高血圧の持病があり、手術に不安がある」
「持病があるとインプラントは無理と諦めていた」
このようなお悩みで、当院にご相談にいらっしゃる方は決して少なくありません。
結論からお伝えすると、「持病があるからインプラントできない」というのは必ずしも正しくありません。適切な管理と主治医との連携があれば、糖尿病・骨粗鬆症・高血圧などの持病があってもインプラント治療が可能なケースは多くあります。
さいたま新都心ミタス歯科では、大学病院で歯科麻酔と全身管理を約13年学んだ院長が、患者様の全身状態を丁寧に評価したうえで、安全な治療計画をご提案いたします。本記事では、代表的な全身疾患別の適応と注意点、主治医との連携の流れ、そして当院の安全管理体制について、分かりやすく解説いたします。
📑 目次
目次
1. 「持病があるとインプラントできない」は本当か?
結論:多くの場合、適切な管理下で治療が可能

まず結論からお伝えすると、「持病があるからインプラント治療は必ずしもできないとは限りません」。糖尿病・骨粗鬆症・高血圧など、様々な持病をお持ちの方でも、適切な管理と主治医との連携があれば、多くの場合でインプラント治療が可能となります。
全身状態のコントロールが判断のポイント
大切なのは「病気があるかないか」ではなく、「病気がしっかりコントロールできているか」です。例えば糖尿病でもHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が安定していれば、多くの場合治療の選択肢があります。全身状態を総合的に評価することが第一歩です。
なぜ「他院で断られる」ケースがあるのか
持病を理由に他院で断られるケースは少なくありません。これは、全身管理の知識や医科歯科連携の経験が十分でない場合、安全性を優先して治療をお断りする判断によるものです。ご自身の身を守るという意味では、決して間違った判断ではありません。
大学病院での全身管理経験が支える判断力
当院の院長は、大学病院で歯科麻酔と全身管理を約13年学んだ経験を持ちます。持病を持つ患者様の治療にも数多く携わってきたため、他院で難しいと判断された症例にも真摯に向き合うことが可能です。
諦める前にセカンドオピニオンを
「他院で断られた」「持病があるから諦めるしかない」と決めつける前に、ぜひ一度、専門医のセカンドオピニオンを受けていただくことをおすすめいたします。CT精密診査を含む詳細な評価により、新たな選択肢が見つかることも少なくありません。
2. 糖尿病とインプラント治療
糖尿病がインプラントに与える影響
糖尿病は血糖値のコントロールが不十分だと、感染しやすくなり、傷の治りが遅くなるという特徴があります。インプラント治療は外科手術を伴うため、この2点が特に注意すべきポイントとなります。
HbA1cの数値と治療の目安
糖尿病コントロールの指標である「HbA1c」の数値が、インプラント治療の可否を判断する重要なポイントとなります。一般的にはHbA1c 7.0未満(NGSP値)でコントロールされている状態が治療の一つの目安とされています。数値が高い場合は、まず内科主治医と相談のうえ、血糖コントロールを整えていただくことをおすすめします。
傷の治りが遅くなるリスク
高血糖状態では傷の治りが遅くなるため、インプラント埋入後の骨結合や歯茎の治癒に時間がかかる可能性があります。定期的なフォローアップと、より丁寧な口腔ケアが大切になります。
感染リスクへの対応
糖尿病の方は免疫機能が低下しやすく、感染リスクが高くなる傾向があります。当院では術前後の抗生剤投与、術後の丁寧な口腔ケア指導により、感染リスクを最小限に抑える体制を整えています。
主治医との連携ポイント
糖尿病の主治医(内科医)との情報共有は必須です。直近のHbA1c値、服薬内容、インスリン使用の有無などの情報を共有し、安全な治療計画を立案します。当院では大学病院での内科医との連携経験を活かし、スムーズな情報共有を行います。
治療前・治療中・治療後の管理
糖尿病の方のインプラント治療では、治療前は血糖コントロールの確認、治療中は感染予防、治療後は長期的な口腔ケアとメンテナンスが大切です。当院では各段階で丁寧に対応いたします。
3. 骨粗鬆症とインプラント治療
骨粗鬆症がインプラントに与える影響
骨粗鬆症は骨の密度が低下する病気です。顎の骨も例外ではなく、骨密度が低いとインプラント体の初期固定が得にくくなる場合があります。ただし、骨粗鬆症そのものがインプラント治療の禁忌となるわけではありません。
ビスホスホネート製剤(BP製剤)の注意点
骨粗鬆症の治療で処方されるビスホスホネート製剤(BP製剤)は、インプラント治療で特に注意が必要な薬剤です。代表的な薬剤として、アレンドロン酸(フォサマック、ボナロン)、リセドロン酸(アクトネル、ベネット)、ミノドロン酸(リカルボン、ボノテオ)などがあります。
顎骨壊死(MRONJ)のリスクと予防
BP製剤を服用している方が抜歯やインプラント埋入などの外科処置を受けると、まれに「顎骨壊死(MRONJ:薬剤関連顎骨壊死)」という重篤な副作用が起こる場合があります。ただし発症率は極めて低いと考えられています。
服用期間による判断の違い
一般的には「経口BP製剤を3年以上服用している方」または「注射薬のBP製剤を継続している方」は、より慎重な判断が必要となります。3年未満の服用の場合、リスクは相対的に低いとされています。
休薬(ドラッグホリデー)の考え方
必要に応じて、主治医と相談のうえ「ドラッグホリデー(休薬期間)」を設けることがあります。ただし、休薬は骨粗鬆症の悪化リスクとのバランスを見て判断されるため、必ず主治医の指示のもとで行います。当院で勝手に休薬をお願いすることは決してありません。
主治医との連携ポイント
骨粗鬆症の主治医との連携は特に重要です。服用中の薬剤の種類・服用期間・注射薬か経口薬か・骨密度の状態などを共有します。骨造成が必要な症例では、骨造成の術式や適応も慎重に判断いたします。
👉 関連記事:「骨が薄くてインプラントできない」と言われた方へ|骨造成・サイナスリフト徹底解説
4. 高血圧・心疾患とインプラント治療
高血圧がインプラント手術に与える影響
高血圧の方がインプラント手術を受ける際は、手術中の血圧変動や出血リスクへの配慮が必要です。特に緊張やストレスによって血圧が急上昇する可能性があり、慎重な対応が求められます。
血圧コントロールの目安
一般的には収縮期血圧160mmHg未満、拡張期血圧100mmHg未満が治療の目安とされます。ただし、患者様の年齢や全身状態により判断が変わりますので、主治医と相談のうえ決定いたします。
抗凝固薬(血液サラサラの薬)の注意点
心房細動や脳梗塞既往の方で服用される「抗凝固薬」「抗血小板薬」(ワーファリン、DOAC、バイアスピリンなど)は、出血リスクとの関わりがあります。原則として薬を止めずに手術を行うことが推奨されており、当院でも主治医と連携しながら安全に対応いたします。
狭心症・心筋梗塞既往の方への配慮
狭心症・心筋梗塞の既往がある方は、手術によるストレスが心臓に負担をかける可能性があります。特に発症後6ヶ月以内は手術を避ける傾向にあり、主治医の許可を得たうえで治療計画を立案いたします。
ストレスによる血圧上昇への対応
治療への不安や緊張は、血圧上昇の大きな要因となります。当院では個室での丁寧なカウンセリング、リラックスできる診療環境を整え、患者様の心理的負担を軽減する工夫をしています。
主治医との連携ポイント
高血圧・心疾患の主治医との連携では、血圧の推移・服薬内容・心機能の状態を確認します。抗凝固薬の休薬の判断は必ず主治医の指示に従い、自己判断で薬を止めることは避けていただくよう強くお願いいたします。
5. その他注意が必要な全身疾患
甲状腺疾患
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)・低下症(橋本病)などの方は、甲状腺ホルモンのコントロールが安定していれば、多くの場合治療が可能です。主治医との連携のもと判断いたします。
腎臓病・透析中の方
透析を受けている方は、感染リスクや服薬内容に特別な配慮が必要です。主治医との緊密な連携のもと、症例により治療の可否を判断いたします。
免疫抑制剤を服用中の方
臓器移植後や自己免疫疾患で免疫抑制剤を服用中の方は、感染リスクへの配慮が必要です。主治医の判断のもと、症例により治療の可否を検討します。
リウマチ・膠原病
リウマチや膠原病の方は、使用中の免疫調整薬・ステロイド剤により治療への影響が異なります。主治医と情報を共有しながら、安全な治療計画を立案いたします。
妊娠中・授乳中の方
妊娠中は、基本的にインプラント関連手術は推奨されません。出産後の治療計画をご相談させていただきます。授乳中の方は特に問題ありません。
喫煙者への対応
喫煙はインプラントの成功率を下げる大きな要因と考えられています。血流を悪化させ、骨結合を妨げるためです。治療前後の禁煙を強くおすすめしており、当院では禁煙サポートも含めた治療計画を立案いたします。
6. 【比較表】全身疾患別・治療のポイント整理
主な全身疾患別のインプラント治療のポイントを、一覧表で整理しました。ご自身の状況と照らし合わせてご確認ください。
| 疾患 | 主な影響 | 判断のポイント | 主治医連携 |
|---|---|---|---|
| 糖尿病 | 感染リスク・傷の治り遅延 | HbA1c 7.0未満が目安 | 必要 |
| 骨粗鬆症 | 顎骨壊死(MRONJ)リスク | 服用期間・種類による | 必要 |
| 高血圧 | 血圧変動・出血リスク | 160/100未満が目安 | 症例による |
| 抗凝固薬服用 | 出血リスク | 服用薬剤の種類・原則継続 | 必要 |
| 心疾患 | 手術ストレス | 主治医の評価が必要 | 必要 |
| 腎臓病 | 感染・服薬リスク | 透析の有無・頻度 | 必要 |
| 甲状腺疾患 | ホルモンバランス | コントロール状況 | 症例による |
| 喫煙 | 血流悪化・骨結合の妨げ | 治療前後の禁煙推奨 | 不要 |
💡 ポイント:上記はあくまで一般的な目安であり、個々の症例により判断が異なります。ご自身の状況について詳しくは、カウンセリング時にご相談ください。
7. 主治医との連携が大切な理由
情報共有の流れ
持病をお持ちの方のインプラント治療では、主治医との情報共有が安全な治療の基盤となります。当院では患者様のご負担を最小限にするため、必要な連絡・書類のやり取りを丁寧にサポートいたします。
診療情報提供書(紹介状)の役割
主治医から「診療情報提供書(紹介状)」をいただくことで、正確な病状・服薬・検査データを把握できます。逆に、当院から主治医に治療計画をお伝えすることも大切です。この「双方向の情報共有」により、安全性が高まります。
治療前の相談内容
治療前には主治医と以下のような内容を確認します。
- 現在の全身状態のコントロール状況
- 使用中の薬剤の一覧
- 手術に耐えうる全身状態かどうかの判断
- 休薬の必要性と可否
- 術後の管理に関する注意点
治療中の情報共有
治療中に予期せぬ変化があった場合も、主治医との速やかな情報共有が可能です。当院では大学病院での医科歯科連携の経験を活かし、緊急時にもスムーズに対応いたします。
治療後のフォロー体制
インプラント治療後も定期メンテナンスを通じて主治医との連携を継続いたします。全身状態の変化があれば、いつでもご相談いただける体制を整えています。
8. さいたま新都心ミタス歯科の全身管理体制
大学病院で13年培った全身管理の知見
当院の院長は、大学病院で歯科麻酔と全身管理を約13年にわたり学び、臨床経験を積んでまいりました。持病を持つ患者様の治療にも数多く携わってきた経験があるからこそ、他院で難しいと判断された症例にも真摯に向き合うことができます。
歯科麻酔学の専門性
歯科麻酔学は、局所麻酔だけでなく、全身管理・緊急時対応・鎮静法などを包括的に扱う専門分野です。この専門性を活かし、持病のある方の治療でも、より安全性の高い環境を提供いたします。
詳細な問診・全身状態の評価
初診時には詳細な問診票と対面での丁寧な聞き取りにより、患者様の全身状態を正確に把握いたします。お薬手帳のご持参は必須です。
バイタルサインのモニタリング
手術中は血圧・脈拍・動脈血酸素飽和度などのバイタルサインを継続的にモニタリングいたします。異常があれば即座に対応できる体制を整えています。
緊急時の対応体制
万が一の緊急時にも対応できるよう、AED・救急薬剤・医療用酸素などの緊急対応設備を整えています。院長は大学病院での救急対応の経験も豊富にあります。
大学病院・総合病院との連携
必要に応じて大学病院や総合病院との連携も可能です。より高度な管理が必要な症例では、適切な医療機関へのご紹介も行います。
9. 実際の治療の流れ
ステップ1:初診カウンセリング
まずは個室で患者様のご希望・お悩み・持病の状況を丁寧に伺います。お薬手帳を必ずご持参ください。他院で断られた経験がある方も、経緯を含めてお話しいただけます。
ステップ2:詳細な問診・お薬手帳の確認
問診票・お薬手帳・過去の検査結果などを詳しく確認し、全身状態を正確に把握いたします。ご自身では意識していない項目についても、丁寧に伺います。
ステップ3:主治医との情報共有
必要に応じて、主治医への診療情報提供書の依頼や、電話・書面での情報共有を行います。この工程は当院で対応いたしますので、患者様のご負担は最小限です。
ステップ4:CT精密診査
歯科用CTでお口の三次元的な状態を撮影し、顎の骨・神経・血管・上顎洞などを詳細に評価いたします。持病の影響も含めて総合的に診断します。
ステップ5:治療計画の立案・ご説明
主治医との連携情報と精密診査結果をもとに、患者様に最適な治療計画を立案いたします。複数の選択肢や、想定されるリスク・費用も明確にお伝えします。
ステップ6:安全管理下での手術
手術当日はバイタルサインのモニタリング下で慎重に治療を進めます。緊急時対応の準備も万全です。
ステップ7:術後フォロー・定期メンテナンス
治療後も定期的なメンテナンスと全身状態のチェックを継続いたします。主治医との連携も継続的に行い、長期の安定をサポートいたします。
10. よくあるご質問
Q1. お薬手帳は持参必要ですか?
A. はい、初診時にお薬手帳のご持参をお願いしております。市販薬・漢方薬・サプリメントなども含めて、現在服用中の全てをご確認させてください。
Q2. HbA1cが7以上でも治療できますか?
A. 症例により判断させていただきます。まずは主治医と血糖コントロールを整えていただき、その後で治療の可否を検討することが多いです。詳しくはご相談ください。
Q3. 骨粗鬆症の薬を止めればインプラント可能ですか?
A. 休薬の判断は必ず主治医の指示のもとで行います。当院で勝手に休薬をお願いすることはありません。薬剤の種類や服用期間、骨粗鬆症の程度により総合的に判断いたします。
Q4. 主治医に紹介状をもらう必要がありますか?
A. 症例により必要となる場合があります。ご不安であれば、当院から主治医への情報照会のお願い状をお渡ししますので、患者様がお持ちいただくだけで大丈夫です。
Q5. 他院で「持病を理由に断られました」対応可能ですか?
A. ぜひ一度ご相談ください。当院では他院で断られた症例のセカンドオピニオンも数多く受けております。CT精密診査を含む詳細な評価で、新たな選択肢が見つかることも少なくありません。
Q6. 手術中の血圧上昇が心配です。
A. 手術中はバイタルサインを継続的にモニタリングいたします。血圧上昇が予想される場合は事前対策を講じ、必要に応じて麻酔法の工夫(静脈内鎮静法など)もご相談可能です。
11. まとめ|「持病がある」からと諦めないでください
「糖尿病・骨粗鬆症・高血圧などの持病があるからインプラントできない」というのは、必ずしも正しくありません。適切な管理と主治医との連携があれば、持病があっても治療が可能なケースは多くあります。大切なのは、「病気があるかないか」ではなく、「病気がコントロールできているか」「専門的な知見のもとで安全に治療できる環境があるか」です。
さいたま新都心ミタス歯科では、大学病院で歯科麻酔と全身管理を約13年学んだ院長が、患者様お一人おひとりの全身状態を丁寧に評価し、主治医との連携のもと安全な治療計画をご提案いたします。他院で断られた経験がある方も、諦める前に一度ご相談ください。
「持病があるから」と一生自分の歯での食事を諦める必要はありません。あなたに合った選択肢を、一緒に見つけていきましょう。
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持病をお持ちの方・他院で断られた経験のある方も、お薬手帳をご持参のうえ、お気軽にご相談ください。
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院長紹介
― この記事の執筆・監修 ―

大島 正充(おおしま まさみつ)
さいたま新都心ミタス歯科 院長/日本口腔インプラント学会 専門医
大学病院で歯科麻酔と全身管理を約13年学び、臨床経験を積んでまいりました。
「持病があるからインプラントは難しい」と悩まれている方に、全身状態を丁寧に評価したうえで、主治医と連携しながら安全な治療計画をご提案することを大切にしています。
他院で断られた経験のある方も、諦める前に一度ご相談ください。
【経歴】
- 日本歯科大学新潟歯学部 卒業
- 日本歯科大学附属病院 勤務
- 千葉県内の歯科医院 勤務
- さいたま新都心ミタス歯科 開業
【資格・所属】
- 日本口腔インプラント学会 専門医
